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千々松 正和*; 藤田 朝雄; 杉田 裕; 谷口 航
JNC TN8400 2000-008, 339 Pages, 2000/01
高レベル放射性廃棄物の地層処分における廃棄体定置後のニアフィールドでは、廃棄体からの放熱、周辺岩盤から人工バリアへの地下水の浸入、地下水の浸入による緩衝材の膨潤圧の発生、周辺岩盤の応力変化などの現象が相互に影響することが予想される。このような、熱-水-応力連成現象を評価することは、ニアフィールド環境の明確化の観点から重要な課題の一つである。熱-水-応力連成現象を明らかにするためには、まず個々の現象に関わるメカニズムを明らかにする必要がある。そのため、不飽和ベントナイトの伝熱特性、浸潤特性、膨潤特性等に関する各種要素試験が実施されている。また、熱-水-応力連成現象を実際に観測し、どのような現象が発生しているのか把握する必要もある。そのため、熱-水-応力連成現象に関する工学規模室内試験および原位置試験等が実施されている。さらに、熱-水-応力連成現象を評価するためのモデルも同時に開発されており、工学規模室内試験および原位置試験等を用いて、モデルの妥当性および適用性の検討が実施されている。本報告では、これら熱-水-応力連成モデルの開発に関する一連の検討結果を示す。本報告の構成は以下の通りである。第1章では、高レベル放射性廃棄物の地層処分における熱-水-応力連成評価の必要性について示す。第2章では、熱-水-応力連成解析評価に必要な岩石および緩衝材粘土の物性値取得に関する室内試験結果を示す。試験対象は釜石鉱山とし、岩石に関する試験は釜石鉱山で採取された供試体を用い、粘土に関してはベントナイト単体(クニゲルV1,OT-9607)およびベントナイトとケイ砂の混合体を対象とした。第3章では、原位置における岩盤物性試験の結果を示す。原位置試験は釜石鉱山における試験坑道内で実施した。実施した試験は、亀裂特性調査、透水試験、試験坑道床盤に掘削した試験孔内への湧水量の測定である。第4章では、室内および原位置試験で得られた岩盤物性値を用い、第3章で示した試験孔内への湧水量の解析評価を行なった。解析は連続体モデルおよび不連続体モデルの両者を用い実施した。第5章では、釜石鉱山で実施した熱-水-応力連成試験結果を示す。直径1.7m,深さ5.0mの試験孔を坑道床盤に掘削し、試験孔内に緩衝材および発熱体を設置し、連成試験を開始した。連成試験としては、発熱体の加熱を行なう加熱試験を約260日間、発熱体停
佐藤 稔紀; 谷口 航; 藤田 朝雄; 長谷川 宏
JNC TN7400 99-011, 36 Pages, 1999/12
わが国における地下深部の岩盤が有する一般的な熱的および力学的性質を理解するため、文献調査および釜石鉱山と東濃鉱山における調査・試験によりデータを収集し、岩種ごとの物性の頻度分布や物性間の相関関係などについて検討した。その結果、岩石の熱物性および力学物性について、岩種ごとの頻度分布を把握した。また、従来より示唆されてきた物性間の相関関係との整合性が確認された。新第三紀堆積岩では深度の増加とともに一軸圧縮強度などが増加する傾向が認められた。岩盤の初期応力については、文献調査の結果を取りまとめ、鉛直応力は単位体積重量の勾配で線形近似できること、水平面内平均応力と深度の関係も線形近似できること、および、側圧係数(水平面内平均応力と鉛直応力の比)は浅部では大きな値を示し、震深度の増加に伴い、深度500m程度より深くなると1より小さい値に近づくことが認められた。
佐藤 治夫
JNC TN8400 99-061, 9 Pages, 1999/10
高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価における天然バリア中での核種移行解析のための入力パラメータとして、釜石鉱山の割れ目破砕帯(割れ目タイプC: 花崗閃緑岩健岩部、変質部、割れ目充填鉱物部より構成)より採取した岩石に対する間隙率および密度を水中飽和法により測定した。その結果、平均して8.60.43%とこれまでに同鉱山から採取された単一割れ目を伴う岩石(割れ目タイプB:花崗閃緑岩健岩部2.3%、変質部3.2%、割れ目充填鉱物部5.6%)と比較して大きい間隙率であった。一方、密度は平均して2.430.0089Mg/mであり、割れ目タイプBを構成する各岩石のどの密度よりも小さい値であった。このことから、放射性核種は割れ目破砕帯で最も移行しやすいことが予想される。
笹本 広; 油井 三和; Arthur, R. C,*
JNC TN8400 99-033, 153 Pages, 1999/07
釜石鉱山における原位置試験は、主に栗橋花崗岩閃緑岩を対象として行われた。栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水の地球化学的調査により、主に以下の点が明らかになった。・地下水の起源は、降水である。・深部の地下水は、還元性である。・ほとんどの地下水にはトリチウムが検出されることから、これらの地下水の滞留時間は長くとも40年程度である。一方、KH-1孔の地下水にはトリチウムが検出されず、予察的な14C年代測定から、数千年程度の年代が示唆される様な、より古い地下水が存在すると推定される。・比較的浅部の地下水はCa-HCO3型であるが、より深部になるとNa-HCO3型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。上記の様な地球化学的特性を示す栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水に関して、地下水の起源と地下水-岩石反応の進展を考慮した地球化学平衡モデルをもとに、地下水水質のモデル化を試みた。その結果、土壌中での炭酸分圧の値、岩体中での以下の鉱物を平衡と仮定することで地下水のpH,Ehおよび主要イオン(Si,Na,Ca,K,Al,炭酸および硫酸)濃度について、実測値をほぼ近似することができた。・土壌中での炭酸分圧:logPCO2=-2.0・岩体中での平衡鉱物:玉随(Si濃度)、アルバイト(Na濃度)、カオリナイト(Al濃度)、方解石(Caおよび炭酸濃度)、マイクロクリン(K濃度)、黄鉄鉱(硫酸濃度、Eh)また、海外の専門家との議論により、釜石サイトにおける、より現実的な地下水変遷モデルを構築するためには、開放系での不可逆的な岩石-水反応に関して、反応経路モデルを用いたシステマティックなアプローチを適用することが必要であると考えられた。さらに、モデルの妥当性を示すためには、釜石サイトの地質情報に関して、より詳細なデータ(例えば、割れ目充填鉱物に関する詳細なデータ等)も必要である。
松岡 永憲*
PNC TJ1439 97-001, 39 Pages, 1997/03
釜石鉱山250mレベル坑道において坑道掘削影響試験の一部として、掘削坑道周辺の間隙水圧測定が実施されている。坑道掘削作業がこの間隙水圧測定システムに影響を与える可能性があるため、掘削作業前、作業中、作業後の3回、システムのメンテナンスを実施した。同時に問題がある間隙水圧計7台を交換した。交換前の間隙水圧計7台には、継続して初期ひずみの増加がみられた。メンテナンス作業中には、坑道掘削がシステム全体に影響を与えるような異常は認められなかった。
茂呂 吉司*; Oanh, T.*; 雨宮 清*
PNC TJ1412 96-002, 237 Pages, 1996/03
放射性廃棄物の地層処分のおいては緩衝材とその周辺岩盤に、廃棄体から発生する熱による力学・透水特性の変化、地下水の侵入による伝熱・力学特性の変化、緩衝材の膨潤、岩盤の変形による伝熱・透水特性の変化等が相互に複合して生じる。このため、人工バリア及びその周辺岩盤の伝熱特性、力学的挙動、水理特性等を評価するためには、これらの熱-水-応力連成現象を解析するモデル、コードの開発・確証が必要である。特に、亀裂性結晶質岩における深地層を理解するために、白亜紀初期の花崗岩を母岩とする釜石鉱山における原位置試験が計画され、熱-水-応力連成概念モデルを確立し、数学モデルとコンピューターコードを確証するために釜石原位置試験の1つとして、原位置熱-水-応力連成試験が計画された。連成試験計画は、試験坑道掘削、岩の特性調査、試験ピット掘削、ベントナイトの埋設と連成試験の5段階に分かれている。試験坑道は幅5m、奥行10m、高さ7mで、掘削機と発破によって掘削され、各種計測機器を埋設するために14本の試錐が行なわれた。本年度は、14本の試錐、計測機器の埋設と試験ピットの掘削を実施したので報告する。
茂呂 吉司*; Oanh, T.*; 雨宮 清*
PNC TJ1412 96-001, 481 Pages, 1996/03
放射性廃棄物の地層処分のおいては緩衝材とその周辺岩盤に、廃棄体から発生する熱による力学・透水特性の変化、地下水の侵入による伝熱・力学特性の変化、緩衝材の膨潤、岩盤の変形による伝熱・透水特性の変化等が相互に複合して生じる。このため、人工バリア及びその周辺岩盤の伝熱特性、力学的挙動、水理特性等を評価するためには、これらの熱-水-応力連成現象を解析するモデル、コードの開発・確証が必要である。特に、亀裂性結晶質岩における深地層を理解するために、白亜紀初期の花崗岩を母岩とする釜石鉱山における原位置試験が計画され、熱-水-応力連成概念モデルを確立し、数学モデルとコンピューターコードを確証するために釜石原位置試験の1つとして、原位置熱-水-応力連成試験が計画された。連成試験計画は、試験坑道掘削、岩の特性調査、試験ピット掘削、ベントナイトの埋設と連成試験の5段階に分かれている。試験坑道は幅5m、奥行10m、高さ7mで、掘削機と発破によって掘削され、各種計測機器を埋設するために14本の試錐が行なわれた。本年度は、14本の試錐、計測機器の埋設と試験ピットの掘削を実施したので報告する。
日比谷 啓介*; 戸井田 克*; 塩釜 幸弘*; 山本 拓治*; 升元 一彦*; 古市 光昭*
PNC TJ1100 96-002, 85 Pages, 1996/03
グラウトは、岩盤中の透水性を改良する技術であり、特に、地下深部に掘削された空洞周辺やプラグ構築部周辺に発生するゆるみ域への適用が考えられる。今回、釜石鉱山においてベントナイトを注入材料としたグラウト試験を行い、地下深部岩盤への適用性を評価した。 具体的には、注入孔(長さ5m)から濃度0.28.0wt%のベントナイトスラリーをP=1.01.5(MPa)で注入し、周辺の観測孔(長さ7m)2孔でモニタリングを行った。注入前後に注入孔での透水試験および観測孔間のトモグラフィー(電磁波・比抵抗)試験の結果を対比することによって注入効果を評価した。主な試験結果を以下に示す。1)ベントナイトスラリーの注入により、注入孔周辺の透水係数は10/SUP-6/10/SUP-7/cm/secから10/SUP-8/10/SUP-9/cm/secに改良された。2)スラリー濃度が大きくなる程ベントナイトスラリーの注入量や注入速度は減少し、スラリー濃度が8.0wt%では、ほとんど注入できない状態になった。3)電磁波トモグラフィーおよび比抵抗トモグラフィーによって、ベントナイトスラリーの注入範囲を推定できた。
日比谷 啓介*; 戸井田 克*; 塩釜 幸弘*; 山本 拓治*; 升元 一彦*; 古市 光昭*
PNC TJ1100 96-001, 290 Pages, 1996/03
グラウトは、岩盤中の透水性を改良する技術であり、特に、地下深部に掘削された空洞周辺やプラグ構築部周辺に発生するゆるみ域への適用が考えられる。今回、釜石鉱山においてベントナイトを注入材料としたグラウト試験を行い、地下深部岩盤への適用性を評価した。 具体的には、注入孔(長さ5m)から濃度0.28.0wt%のベントナイトスラリーをP=1.01.5(MPa)で注入し、周辺の観測孔(長さ7m)2孔でモニタリングを行った。注入前後に注入孔での透水試験および観測孔間のトモグラフィー(電磁波、比抵抗)試験の結果を対比することによって注入効果を評価した。主な試験結果を以下に示す。1)ベントナイトスラリーの注入により、注入孔周辺の透水係数は10/SUP-6/10/SUP-7/cm/secから10/SUP-8/10/SUP-9/cm/secに改良された。2)スラリー濃度が大きくなる程ベントナイトスラリーの注入量や注入速度は減少し、スラリー濃度が8.0wt%では、ほとんど注入できない状態になった。3)電磁波トモグラフィーおよび比抵抗トモグラフィーによって、ベントナイトスラリーの注入範囲を推定できた。
野口 静雄*; 白 文茂*
PNC TJ7374 96-001, 27 Pages, 1996/02
岩盤内に坑道を掘削した場合、坑道壁面付近には掘削影響領域が発生すると考えられる。これまでの調査では掘削影響領域は壁面から数10cm1m程度と考えられる。この掘削影響領域を定量的に評価することは安全評価上必要であり、これを原位置で計測する技術を確立しなければならない。本試験は、坑道の掘削影響領域を定量的に把握できるための試験手法を開発することを目的としている。今回、釜石鉱山に分布する栗橋花崗閃緑岩のような弾性波速度の速い(56km/sec)岩盤において、シュミットハンマー起振による検層を行い、基礎的な知見を得た。
not registered
PNC TJ1380 96-004, 348 Pages, 1996/01
釜石鉱山における原位置試験の第2フェーズ(H5H9年度)では、次の5つの領域が研究対象とされている。すなわち、1.深部地質環境特性の把握(TASK-1)、2.深部岩盤における掘削影響領域の評価(TASK-2)、3.結晶質岩中の水理・物質移行特性の把握(TASK-3)、4.人工バリアに関する研究(TASK-4)、5.地震に関する研究(TASK-5)、である。本報告書は、主に1の深部地質環境特性の把握を目的として実施された調査・試験結果をまとめたものであり、同時にこれは他の研究のための基礎的な資料を提供するものである。
平田 洋一*; 松岡 永憲*
PNC TJ1439 95-002, 105 Pages, 1995/03
坑道掘削に伴って発生する岩盤の緩みの領域の水理特性を把握するために、平成3年に間隙水圧と透水係数を測定する装置が開発された。同装置は坑道壁面から掘削された試錐坑内で低圧注水試験を行うものである。今回の業務で、低圧注水試験に加えて、非定常透水試験が行えるように装置に改良を加えた。また、前年度までに実施された適用試験の知見から遮水性能の確認を行って測定区間を決定できるようパッカーに改良を加えた。改良した装置を釜石鉱山250mレベル坑道の試錐孔に設置し、実施した適用試験により、非定常透水試験を緩み領域の透水試験に適用できることを確認した。また、パッカー構造の改良が確実な測定区間の設定に有効であることを確認した。ただし、測定区間が高透水性岩盤と低透水性のものに大きく分かれたために、低圧注水試験による透水係数の測定値に対する、非定常透水試験による測定値の偏差を十分に確認することができなかった。
北野 光昭
PNC TN8440 94-019, 205 Pages, 1994/05
平成5年11月15日18日の4日間、東海事業所地層処分基盤研究施設において「地層処分研究開発国際ワークショップ」(主催:動力炉・核燃料開発事業団)が開催された。本ワークショップは、地層処分研究について内外の専門家と深く議論を行い、今後の研究開発に役立てるために開催されたもので、我が国をはじめ、アメリカやフランスなど世界8ケ国の専門家や研究者およそ140名が参加した。環境技術開発部地層処分開発室では、本ワークショップ開催に向けて「実行委員会」を組織し、運営にあたっており、本報告書は、この実行委員会の運営記録を中心にとりまとめたものである。
新見 健; 大澤 英昭; 柳沢 孝一; 杉原 弘造; 吉田 英一; 瀬尾 俊弘; 北山 真
PNC TN7410 94-022, 190 Pages, 1994/03
釜石鉱山における地層科学研究は、地下深部の地質環境特性に関するデータの取得、現象の理解、その現象解析モデルの開発・確立、および調査試験技術の開発・確立を目標として行われている。昭和63年度から開始された5ヵ年計画(以下、第1フェーズと呼ぶ)では、地下の基礎的な地質環境特性の把握と現象の解析および現有調査試験技術の適用性の確認の2つを目的に調査研究を行った。試験実施場所は、栗橋花崗閃緑岩中に開削された釜石鉱山550mレベル坑道(地表下300m)の奥の2本の既存水平坑道およびその近傍約200m四方の範囲である。この他に、地表から掘削した試錐孔を利用した。また、地震観測については、550mレベル坑道およびその他のレベルの坑道にも地震計を設置して観測を行った。その結果、地下の岩盤では水理的異方性が存在すること、それが岩盤中の割れ目の方向に関係していること、その調査のためにはレーダートモグラフィーが有効であることがわかった。地下水の起源は降水であること、トリチウムの分析結果からは、その滞留時間は少なく見積もっても40年以上を示す地下水が存在することが明らかにされた。また坑道掘削に伴い岩盤は弾性挙動をすること、岩盤特性の変化が生じる範囲は坑道壁面から2m程度であることがわかった。地震の研究では地下での揺れが、地上に較べて半分程度になることが判明した。岩盤内に充填したベントナイトの挙動に関して膨潤圧等のデータが得られた。
佐々 宏一*; 山口 梅太郎*; 川本 眺万*; 高木 章雄*; 小林 昭一*; 石島 洋二*; 小林 芳正*
PNC TJ1552 93-001, 243 Pages, 1993/03
平成4年度の委員会業務としては、岩手県釜石鉱山の大峯地区坑内に設置した6ヶ所の地震計による地震観測および、水圧・水量・水質などの地震に関連した変化を主体とした地下水理観測を実施し、夫々について得られたデータの解析を行なった。また工事としては、725mレベルと250mレベルに設置してある独立型強震計に停電対策工事を実施し、観測業務の円滑化を計った。研究活動としては、地下水理・機器ワーキング・グループと数値解析ワーキング・グループを編成し、観測データの解析や、耐震設計手法の評価等に関する研究成果の検討を行なうと共に、観測施設の改善策や今後必要と考えられる観測機材等に関する検討を行なった。報告書の第1章では、9年目に入った本委員会の研究方針と、それに基づく研究活動の内容について記述した。第2章では、725mレベルと250mレベルに設置してあった独立型強震計は、停電するとサンプリング周波数が200Hzから100Hzに戻るという状態になっていたので、これを200Hzに固定化する工事について記述した。第3章では、平成4年度の釜石鉱山における地震と地下水理の観測データの収録結果を示すと共に、それらの解析結果について記述した。第4章では、地下深部における地震動特性を推定する手段として、SHAKE法の適用性について検討した結果について述べた。即ち観測された実際の地震波をモデル岩盤に入力し、その伝達特性をシミュレーションにより解析し、解析結果と観測結果を比較してSHAKE法の適用性を確認した結果を示した。第5章では、地層処分施設の耐震性を評価する研究の一環として、処分坑道についてケーススタディを実施した結果について述べた。即ち、解析的手法による坑道の耐震性の概略評価と、有限要素法による詳細な評価を行なったもので、結果としては、坑道表面から1m以内の部分は補強を要すが、それより深い部分は、安全であることを示した。第6章では、あとがきとして今年度に得られた研究成果をとりまとめて述べると共に、今後に残された課題と、それらの問題を順次処置していく年次計画を提言として示した。
引間 亮一*; 吉野 修*; 平野 享*; 石山 宏二*; 森田 豊; 杉田 裕; 佐野 修*
no journal, ,
本報告は、巨大地震・断層活動が地下深部の地質環境へ与える影響の調査・評価手法開発に資するために実施した事例調査の1つである。東北地方太平洋沖地震の震源に近い岩手県釜石鉱山の坑道内で20年以上計測を継続している弾性波計測データのうち、2005年から2014年の期間について、比較的規模の大きな地震前後での弾性波速度の変化について分析を行った結果を報告するものである。